酒と鮓 梅軒(バイケン)

武蔵小山の鮓(すし)割烹と日本酒の店です【住所】目黒区目黒本町5-16-3☎03-5708-5542 水曜定休

閖上産赤貝の肝煮

f:id:sushibaiken:20170209173858j:image

 宮城県閖上(ゆりあげ)といえば日本一旨い赤貝の産地として有名です。

震災後、漁獲量はずいぶんと減ったそうですが、いまでも品質はピカイチですな。

身やひもはもちろんのこと、意外と捨ててしまうこの肝がなかなか美味いのです。

佃煮や焼いても美味いですが、今回は出汁でサッと炊きました。量が取れないので少量しかありませんが…(ちなみにこの写真で赤貝3個分の肝です)

軸三つ葉をちらして酒のアテにどうぞ。

 

 

 

宮城 墨迺江

f:id:sushibaiken:20170209173946j:image

僕が個人的に好きな酒ベスト5にいつも入る宮城の「墨廼江」(すみのえ)

墨廼江さんは宮城の石巻の駅近くにあり、古くは江戸時代にこのあたりの土地が墨廼江町と呼ばれたことからこの名がついたのだとか。

この墨廼江を醸す社長兼杜氏の澤口さんともお付き合いは古くて、いつもお世話になってます。毎年、僕が主催で沖縄の那覇で酒の会をやるのですが(この店の前は那覇で8年店をやってました)第一回から毎年参加してくれます。ちなみに今年の沖縄の酒の会は7月の予定です。

東日本の震災の時は、蔵の1階部分まで津波が押し寄せ、いろんな物が泥まみれになったそうです。澤口さん曰く「酒はまた造ればいい。人的被害がなかったのが幸い」と言ってました。僕も蔵に行ったときに直後の写真を見せてもらいましたが、そりゃヒドイ状態でした。よくここまで復活させたなと感動しました。

そんなこんなを乗り越えた澤口さんの酒・墨廼江の味は優しいまろやかな味わいで、特にこの純米は冷でも燗でも常温でも呑み飽きしないでずっと呑んでいられる酒です。まさに食中酒にもってこい!そして安い!僕も自宅用によく買って吞んでます。

ちなみに澤口さんはあの十四代 顕統さんの親戚なんだそうです。

 

 

 

昔ながらの熟成烏賊の塩辛

f:id:sushibaiken:20170205135707j:image

烏賊の塩辛造りました。

最近はすぐに烏賊の肝を裏ごして、その日のうち、もしくは2~3日寝かして造る塩辛が多いですが、ウチの店ではキッチリと昔ながらの方法で塩をして1週間~10日は肝を寝かして熟成させたもので仕込みます。

寝かしの浅いものはサッパリとした味ですが、しっかり寝かしたものはコクと旨味が良く出ていて塩はきつめですが酒のアテにぴったりです。

本来、塩辛は保存食なのでキッチリと塩をして、発酵と熟成をしたものです。

近頃は減塩ブームで塩の少ない塩辛などがありますが、その分日持ちさせるために保存料、コクを補うために化学調味料などが入ってますな。どっちが体にイイんだか…。

今年は北海道でスルメイカが不漁で高騰してますな。そのうち、塩辛も高級料理の仲間入りしてしまう日がくるんでしょうか。

 

 

北海道根室 オランダせんべい

f:id:sushibaiken:20170126084152j:image

こちらは北海道、根室では有名なお菓子オランダせんべいです。

写真では分かりづらいかと思いますが、サイズは直径15㎝くらいのせんべいです。

せんべいって言っても、カリッとはしてなく、もっちりとした食感です。

なぜか懐かしい素朴な味わいで、似てるものと言えばタイ焼きのしっぽからはみ出た部分に近く、それよりも甘い感じです。

そのまま食べたらもちっとしてるけど、ちょっとレンジで温めるとさらにふわっともちっとになって美味しいです。僕は少し温めたものが好きですね。ちょっとバターをのせても美味しいと思います。クリームやバナナを挟んだらワッフル的な感じになります。

また温めたものが冷めると水分が飛んで、今度はカリッとゴーフルのような味に変わります。

温度によって味わいや食感が変わるので、おやつにもお子さんの朝食にも中々いいですよ。こういう素朴なおやつ、個人的に好きだわ~。

 

   酒と鮓 梅軒  ☎03-5708-5542

 

 

 

秋田 鰰飯すし

f:id:sushibaiken:20170128113744j:image

今日は秋田県「ハタハタの飯鮓(いずし)」の紹介

ハタハタの語源は昔の雷の擬音語で、今でいうゴロゴロと同じ意味らしいです。

秋田の日本海では初冬の天候が悪い雷のよく鳴る日に海岸に産卵のため現れることから、この名がついたとか。別名カミナリウオとも呼ばれるそうです。

そんな秋田ではハタハタの料理は多く、焼いたり煮たり、有名な魚醤「しょっつる」はこのハタハタでつくられます。

このハタハタの飯鮓は元々保存食としてつくられ、塩漬けのハタハタを使うことから山間部の方でもよく食べます。

まず、ハタハタを丸ごと塩漬けにし、塩抜きのあと酢に漬け、麹と白飯を混ぜたものと蕪や人参、生姜などの野菜と一緒に笹の葉の上に交互に敷き詰めていき、重石をして3~4週間発酵させたのち食べます。

麹の甘い香りと乳酸発酵の酸味がイイ酒のあてになるんです。

結構酸味の強いタイプのものもありますが、今回店で造ったのはもっとソフトなタイプ。なので飯鮓が苦手な方でも食べれますよ~。

 

   酒と鮓 梅軒  ☎03-5708-5542

 

 

栃木 開華

f:id:sushibaiken:20170128112425j:image

先日、栃木の蔵元「開華」の営業の相良くんが酒を持って営業に来てくれました。

相良くんは以前、下高井戸の有名居酒屋さん「おふろ」で彼がバイトしてた頃からの付き合いなので、もう20年くらいになります。

 相良くんは昨年から地元の開華さんで働きはじめまして、この日はその開華の試飲をさせてもらいました。

地元栃木の下野杜氏(しもつけとじ)が醸す酒は、サラリとした印象の酒でした。

その中でも味のしっかりある「山廃 純吟」が僕的には好きですね。お燗してふわっと旨味が広がる感じがいいです。

まだ入社1年目の相良くんなので、やれることはまだあまりないと言ってましたが、今後の蔵の酒造りに対して熱く語ってくれました。がんばれ相良くん!

 

    酒と鮓 梅軒  ☎03-5708-5542