「食べ歩かない」第三歩 「山口県 三好・阿武の鶴」終了~
昨日はご好評いただいてます「日本全国食べ歩かない」のイベントの第三歩目「山口県 三好/阿武の鶴」の会でした。
杜氏の三好くんが来てくれ、お酒もこの会用の限定品ばかり!
とりあえずザっと紹介…上の写真右から阿武の鶴スパークリング(限定30本)、阿武の鶴カンパネラ、三好ブラック、三好ブラウン(この会のみの限定)です。
スパークリングは大人気であっという間に1升空きました。僕の好みはこの会用に瓶詰してくれたブラウンですね。すっきりとした飽きのこない味が好きです。
↑右が三好くん。阿武の鶴/三好は彼がひとりで造っています。なので100石にも満たない小さな小さな蔵です。その分、自分が納得いくよう丁寧に醸しているのが呑んでて伝わってきます。
↑今回はこんなものを用意してみました。より一層山口へ旅した気分になってもらえれば。
そして今回の郷土料理は…
先付 いとこ煮 小豆 紅白団子 椎茸 新銀杏
少し甘めに炊いた小豆に縁起の良い紅白の白玉団子(ちょっと写真では分かりづらいです)に干椎茸と新銀杏、そして出汁をはった吸物です。小豆が入ってるのに甘くない吸物の出汁がかかってる、ちょっと他県人からしたら違和感のある料理ですが、山口県ではお祝い事などには欠かせない料理です。
前菜 板わさ 白銀 蒲さし 山葵
山口県は日本海と瀬戸内の海に挟まれた土地なので、魚介類も豊富です。蒲鉾の産地としても有名です。今回、山口県の代表的な2つを板わさで食べ比べしてもらいました。
右の蒲鉾は白銀。かなり弾力のある、噛むほどに味がでる蒲鉾です。
左は蒲さし。宇部蒲鉾の代表格の蒲さし、こちらはぷりぷりした柔らかい食感です。
対照的な2つの板わさで、お客さんたちも好みの意見が分かれてました。
吸物 大平 蓮根 里芋 人参 牛蒡 椎茸 蒟蒻 鶏肉
薄揚げ 高野豆腐 大根 三度豆
こちらは根菜のたくさん入った汁物、大平です。汁物タイプにする場合と、筑前煮のように煮物にするタイプとありますが、今回は汁物で。干椎茸の出汁も入れて醤油で味付け、素朴な味でほっこりとします。
山口県といえば下関のふく(河豚)ですね。山口ではゲンを担いで「ふぐ」ではなく「ふく(福)」と濁らず呼びます。
手前には3種類の皮の湯引きを。
強肴 瓦蕎麦 茶蕎麦 牛時雨煮 錦糸玉子 海苔 レモン 紅葉卸
下関の名物「瓦蕎麦」です。本来は焼いた瓦の上にのせてお出しするのですが、さすがに瓦は持ってないのでフライパンで焼き目をつけてお出ししました。
麵つゆにギュッとレモンを絞って食べるとサッパリとしていて、茶蕎麦の焼き目のパリっとした香ばしい感じといい相性です。僕も瓦蕎麦は大好きです。麵つゆにレモンがホントよく合うんですよ。
珍味 尾羽毛酢味噌がけ 分葱
「尾羽毛=おばいけ・おばけ」と読みます。さらし鯨のことです。鯨の尾の脂肪とゼラチン質の部分を茹でて水にさらしたものです。分葱と一緒に酢味噌をかけて。
僕個人の感想ですが、山口は酢味噌が多い。結構なんにでも酢味噌かけて食べるイメージがあります(笑)
御飯物 岩国鮓 鮃 車海老 蓮根 小肌 煮穴子 椎茸
春菊 錦糸玉子 人参 鯛でんぶ
留椀 麦味噌汁 とくぢ味噌仕立 若布 豆腐
香の物 寒漬
岩国地方の名物「岩国鮓」です。具沢山の箱型の押し鮓です。そして岩国は蓮根の産地でもあるので、料理には必ずといっていいほど蓮根が使われます。
↑本来はこんな感じのもっと大きな箱で何重にも重ねて押し鮓にします。
お祝い事には欠かせない料理のひとつです。ちらし鮓ではなく押し鮓なので結構ボリュームもあります。
↑こちらは留椀の味噌汁に使った「とくぢ味噌」という山口ではメジャーな麦味噌です。麹の甘さのたった味噌汁です。
↑これが寒漬。冬場に採れた大根を漬け込み、寒風で3ヶ月ほど干して、その後6ヶ月ほど熟成をさせたものです。パリパリとした食感で、味は福神漬と漬物の間みたいな味で美味しいです。
今回も楽しい会になりました。
三好くんの蔵は今後ますます活躍が期待される超新星です。みなさん以後、お見知りおきを。
そして三好くんお疲れ様でした。これから造り頑張ってください。
ご来店いただいた方もありがとうございました。
酒と鮓 梅軒
重陽の節句
今日9月9日は重陽の節句です。菊の花が咲く季節なので、またの名を菊節句ともいいます。
陰陽術の考えでは数字の奇数は陽、偶数は陰とされていて、その陽の数字が重なる日が節句となります。人日(1月7日) 上巳(3月3日) 端午(5月5日) 七夕(7月7日)重陽(9月9日)が節句と言われるものです。
その中でも一番数字の大きい9月9日は陽が重なるということで重陽と呼ばれ、節句の中でも重要視されてきました。
そして重陽の節句の時には菊酒を呑んで邪気を払い、長寿を願うという習わしがあります。日本料理の世界でも、この時期は菊を使った料理が多くなります。
梅軒でもこれにならって、今月はお料理の最後に菊茶をお出ししています。
季節の変わり目です、菊茶でみなさんの健康を願います。
酒と鮓 梅軒
駅弁「かきめし」北海道厚岸
先日、東京駅の近くに買い出しがあったので、久しぶりに駅弁屋をのぞいて買ってしまいました。北海道厚岸(あっけし)の駅弁「かきめし」です。
この渋いパッケージデザインに惹かれました。しかも仕出し屋の名前が「厚岸駅前氏家待合所」という、これまた渋い名前!
お味の方は、牡蠣の他につぶ貝、あさり、ひじきなどが入っており、醤油の濃い味付けです。ご飯ってより酒のつまみになるお味。日本酒買っておけば良かったと少し後悔しました。
地方の駅弁って旅行先で食べるのが一番楽しいですが、たまに自宅で食べてもなかなか楽しめますよ。僕は時々食べてます。ダントツ多いのが崎陽軒のシウマイ弁当です。神奈川出身なもんで、LOVE崎陽軒です。
酒と鮓 梅軒
桜でんぶ仕込みました
こんにちわ、今月は日々頑張ってUPしております(汗)
ランチのばらちらしに使う桜でんぶを仕込みました。田麩と書いてでんぶ。語源の言われは諸説あるようなので、ここでは省きます(はっきりとした物が見当たらなかったです)
でんぶは日本料理では魚を蒸して身をほぐし、水でよく洗って脂気を抜いてからよく水分を絞って味をつけ、鍋でホロホロになるまで煎ります。めんどくさいですね(苦笑)
梅軒のでんぶは真鯛でつくっています。甘みも市販の物よりもおさえて、食べやすいようにしています。でんぶが入るだけで華やかさがより出ますね~。
このでんぶの作り方と同じような物が中国・台湾・沖縄などに肉を使ったものであります。ルーツはその辺りからになるんでしょうかね。
ともあれ、ランチのばらちらしで召し上がれ~。
酒と鮓 梅軒
「日本全国食べ歩かない」第四歩 「和歌山県 紀土」
お待たせしました。「日本全国食べ歩かない」の第四歩目が決まりました!
「和歌山県 紀土」です。
いまやビジネス書も手掛ける若手蔵元の筆頭である社長の山本くん(写真左)と、CP抜群の酒を醸す杜氏の柴田くん(写真右)。
日本酒もさることながら、僕のお気に入りの梅酒「すっぱい梅酒」などのリキュール「鶴梅」シリーズや、最近ではクラフトビールも手掛けています。
当日はお二人のどちらかがお見えになってくれます。
写真はJALの国際便に紀土が搭載された記念写真だそうです(笑)
「日本全国食べ歩かない」 第四歩
和歌山県 紀土
10/20(金)19:00~
会費1万円(税込・現金払い)
紀土呑み放題+和歌山県の郷土料理フルコース
梅軒カウンター8席のみの少数限定の酒の会です
今回の紀土の会は店頭告知にて満員御礼となりました。参加できなかった方、また次回よろしくお願いいたします。
次回の第五歩は11/18(土)の予定です。
酒と鮓 梅軒