酒と鮓 梅軒(バイケン)

武蔵小山の鮓(すし)割烹と日本酒の店です【住所】目黒区目黒本町5-16-3☎03-5708-5542 水曜定休

「日本全国食べ歩かない」第12歩【高知県 土佐しらぎく】其の壱

f:id:sushibaiken:20180721174149j:image

毎日暑い日が続きますね~。熱中症予防に梅干がいいらしいですよ。ウチも土用の日に今年の仕込み分の梅干干しはじめました。

先日、「日本全国食べ歩かない」第12歩【高知県 土佐しらぎく】さんの会がありました。

今回のラインナップは土佐しらぎく純吟・山田錦、美潮、純吟・微発泡、たっぷり飲める純米の4種類に仕込み水も持ってきていただきました。米の旨味とほのかな香りのある酒質のお酒です。特に微発泡はこの暑い時期に氷を入れてロックで呑むのがオススメです。

 


f:id:sushibaiken:20180721174143j:image

今回は杜氏の仙頭竜太さんに来ていただきました。しらぎくさんとは竜太くんの奥さんのお父さんの時代からのお付き合いなので、もうかれこれ20年くらいになります。僕と竜太くんとはこの業界で数少ない同い年でして、沖縄での酒の会にも毎年来ていただいていて仲良くさせてもらってます。

 


f:id:sushibaiken:20180721174158j:image

先付 どろめとリュウキュウの酢の物 若布 卸生姜

どろめ=生しらすのことです。そしてリュウキュウ=はす芋です。

高知ではリュウキュウをよく食べます。アクのない生食できる芋がらと思ってもらえればいいかと。スライスやサッと茹でて酢の物や味噌汁なんかに入れて食べる夏野菜です。クセがなくシャキシャキした歯ごたえが暑い夏にサッパリとした感じで良いですね。

余談ですが高知ではどろめ祭りというお祭りがありまして、新鮮などろめが食べれるのはもちろんのこと、「日本酒の1升早呑み大会」もあります。お相撲さんが呑むような大きな1升の盃に入れた日本酒を一気に呑むんですが、優勝者の平均タイムは12秒ほどだそうです。

 


f:id:sushibaiken:20180721174152j:image

前菜 川海老と胡瓜の冷やし煮

こちらは四万十地方の夏の定番料理です。出汁を使わずに新鮮な川海老を酒と水に入れ、大きく育ちすぎた胡瓜と一緒に炊いて、少しとろみをつけたものを冷たい状態で食べます。川海老から出た出汁が胡瓜に浸み込んで夏らしい爽やかな味わいの煮物になります。少しつけたとろみも見た目に涼し気でいいですね。

 


f:id:sushibaiken:20180721174119j:image

前菜 心太 四万十海苔風味

高知でところてんというと、スーパーなどで味付けの出汁入りで売られています。酢の物というよりはちょっと濃い吸物くらいの味付けでして、柚子入りだったり、胡麻入りだったり、青海苔入りだったりと味もさまざま。酢醤油と芥子で食べる関東とはずいぶん違うんです。今回は風味の良い四万十産の青海苔をのせて。

 


f:id:sushibaiken:20180721174127j:image

吸物 津蟹こごり汁 リュウキュウ 茄子 豆腐 分葱 

 高知の川で獲れるツガニ(モクズガニ)は上海蟹の仲間で、濃厚な蟹味噌が美味しい蟹です。それを割って出汁に入れリュウキュウや茄子などと一緒に炊いて味をつけた吸物です。蟹味噌の味が出汁いっぱいに広がって濃厚な旨味の吸物です。

この時期から本当は漁が始まるんですが、先日の西日本の大雨の影響か入荷がまったく無かったので急遽、栗蟹で代用させてもらいました。

 

其の弐へ続く…

 

  酒と鮓 梅軒

 

「日本全国食べ歩かない」第11歩「長野県 明鏡止水」 其の弐

f:id:sushibaiken:20180702202747j:image

割鮮 馬刺  新玉葱 貝割大根 卸生姜

其の壱でもふれましたが、長野県は熊本県と並んで馬肉をよく食べます。僕の勝手なイメージですが、熊本の馬刺は霜降り肉で、長野の馬刺は赤身をよく食べるイメージでして。なので今回は柔らかいロースの赤身を用意しました。噛むほどに味の出る赤身はクセもなく美味しいです。

 


f:id:sushibaiken:20180702202739j:image

焼物 野沢菜おやき(北信地方

長野県北部の郷土料理の「おやき」。長野でもメジャーな郷土料理のひとつです。おやきの生地は固い方が良いとされているそうです。元々おやきはお盆のときのお供え物だったそうで、彼岸から此岸へご先祖が戻ってくるときに、あの世とこの世の境にある岩の扉をおやきで叩いて壊すのだと考えられているからだそうです。

今回は定番の胡麻油で炒めた野沢菜を入れました。

 


f:id:sushibaiken:20180702202728j:image

煮物 鯉こく(佐久市

大澤酒造さんのある佐久は鯉の養殖でも有名です。海のない長野県にとっては昔から鯉は貴重なたんぱく源でした。旨煮や洗いなどいろんな料理がありますが、今回は定番の鯉こくを。昔ながらの料理法でウロコ付きの内臓入りのブツ切で煮ます。鯉のウロコは柔らかいので煮たら食べれますが、馴染めない方も少なくはないですね。そして特に美味しいのが内臓です。ぷりぷりとした食感の胃袋や、心臓、肝などいろんな味わいがあってよいです。

 


f:id:sushibaiken:20180702202731j:image

飯物 おしぼりうどん(坂城町)  洗葱 鰹節 辛味大根汁 信州味噌

香物 すんき漬(木曾地方) 野沢菜野沢温泉

おしぼりうどんとは辛味大根のしぼり汁に信州味噌を溶いたつけ汁に冷たいうどんをつけて食べる坂城町の郷土料理です。卸した辛味大根を絞るから「おしぼりうどん」。長野は辛味大根の産地としても有名で、数種類の良質な辛味大根が採れます。辛味のきいた汁に信州味噌を溶いただけですが、辛いの好きにはたまりません。薬味は鰹節や洗葱が定番です。

 


f:id:sushibaiken:20180702202735j:image

菓子 諏訪湖

 諏訪地方に昔からある素朴なお菓子「諏訪湖豆」。煎り大豆に砂糖をコーティングしたシンプルな味。

雛あられの中にあるあの豆の味によく似ていて、ほんのりとした甘みについつい手がでてしまう感じです。パッケージもいいですね。

 


f:id:sushibaiken:20180702202742j:image

お忙しいところ真社長ありがとうございました。

途中から真社長もみんなと一緒に呑みながらの会で非常に楽しく、長野のお土産までお客さまに持ってきていただいて大盛り上がりの会になりました。

次回の12回目の「日本全国食べ歩かない」は7/20(金)19:00より「高知県 土佐しらぎく」です。「食べ歩かない」では2度目の高知県ですが、夏が旬の食材が多い高知県。そして昨年日本酒界一番の品評会「酒コンペティション」で日本一に輝いた「土佐しらぎく」。まだ若干お席に空きがありますので、ご興味ある方は是非お電話ください。

そして8月9月の「食べ歩かない」は熊本・福井・新潟を予定しています。

 

   酒と鮓 梅軒

 

 

「日本全国食べ歩かない」第11歩「長野県 明鏡止水」 其の壱

f:id:sushibaiken:20180702202626j:image

酒パーの準備でバタバタしてて、すっかり報告が遅くなっていまいましたが、先月に「食べ歩かない」の第11歩目の「長野県 明鏡止水」の会を行いました。

明鏡止水を醸す大澤酒造さんは中山道の宿場町・茂田井宿だったところにある300年以上の歴史のある蔵元さんです。

 


f:id:sushibaiken:20180702202618j:image

今回のラインナップ、純米大吟・勢起、特選純吟、純吟・垂氷、純米・夏の4種類。

名前の通り透明感のある飽きのこない綺麗な味わいのお酒です。

仕込み水も持ってきていただきました。明鏡止水を醸すのに使われる水は蓼科の伏流水。軟水の柔らかい口当たりの旨味のある水です。

 


f:id:sushibaiken:20180702202629j:image

今回は大澤酒造の大澤真社長に来ていただきました。真さんとはもう20年くらいのお付き合いになります。

造りや長野の話など楽しくしていただきました。

 


f:id:sushibaiken:20180702202637j:image

先付 いなご甘露煮

最初からトリッキーな料理ですが、こういう機会じゃないと中々口にする機会もないかと思いご用意してみました。評判はなかなか上々(笑)見た目のグロさと違ってカリカリとした食感が小エビのようで美味しいです。今回のものは小さめなので特に食べやすいです。大きいものは足を取らないと口に残ってしまいますので。

 


f:id:sushibaiken:20180702202633j:image

前菜 おたぐり

長野県飯田市では昔から馬肉をよく食べていました。肉と言えば馬肉だったそうです。

おたぐりは馬のモツ煮のことです。馬のモツは長いので掃除するときに「たぐって」掃除したそうで、そこからこの名がついたそうです。

地域によって塩味と味噌味とあるそうですが、今回は飯田市の塩味で。

牛とは違った独特の香りがありますが、非常に美味しいモツです。

 


f:id:sushibaiken:20180702202622j:image

吸物 やたら冷し茶漬  胡瓜 水茄子 青唐辛子 大葉 茗荷 沢庵 新生姜

飯綱町の郷土料理の「やたら」。やたら美味いとか、やたら何でも入れるからとかだそうです。特に決まった材料はなく夏野菜に沢庵やら味噌漬け野菜やらを刻んで、ご飯の上にのせて食べます。今回はそれを冷し茶漬風に。食欲のない暑い夏場でもサラサラと食べれるのがイイですね。

 

【第7回うちな~の酒パー】おかげ様で終了しました

f:id:sushibaiken:20180629175506j:image

今回で7回目となる毎年恒例の「うちな~の酒パー」が先日24日に今年もかりゆしアーバンリゾートナハにて開催されました。

僕が沖縄にいた頃にはじめた会で、東京に戻っても年一で開催しています。

ちなみに「うちな~=沖縄」、「酒パー=酒パーリー」の略です。

 

f:id:sushibaiken:20180629175535j:image

今年の参加蔵元さんは【山本・墨廼江・伯楽星・萩の鶴・宮寒梅・山形正宗・山城屋・羽根屋・浅間山尾瀬の雪どけ・来福・紀土・黒龍・松の司・七本槍・みむろ杉・播州一献・富久長・宝剣・美和桜・賀茂金秀・天寶一・文佳人・安芸虎・酔鯨・土佐しらぎく・石鎚・三好・三井の寿・横山五十・ちんぐ・花の香・兼八・宝山・請福】の35蔵!

皆さんお忙しい中のご参加ありがとうございました!

ここ数年沖縄でも日本酒専門の居酒屋さんも増え、日本酒の勢いもスゴイことになっています。この勢いにのってさらに県内でブームになってくれるとありがたいです。

お客様も200名以上ご来場くださいまして、本当にありがとうございました。

 


f:id:sushibaiken:20180629175532j:image

会も無事終わり、蔵元・スタッフなど含めて総勢60名の大宴会!

毎度お世話になっているゴールデンスワロー。日本酒もガッツリ持ち込ませていただいて、ありがとうございました。

 


f:id:sushibaiken:20180629175539j:image

会の翌日は蔵元さんたちと草野球。

炎天下の中、若干1名の負傷者でましたが(笑)

青空の元、大汗かきましたが久しぶりに運動すると気持ちイイですね~。

 


f:id:sushibaiken:20180629175528j:image

 その日の午後からは沖縄らしくビーパー(ビーチパーリー)を。

晴天でスタートしましたが、途中すごいスコールが降りまして…。

ま、沖縄らしさは味わっていただけたかと(笑)

 

今年もたくさんの蔵元さん、お客さんに参加いただきました。

そして現地スタッフとしていろいろやってくれた酒月&小やじの皆さん、そして沖縄のスタッフの皆さん本当にありがとうございました。

また来年も開催できるように頑張ります。

 

  酒と鮓 梅軒

 

 

 

 

「第7回うちな~の酒パー」とお休みのお知らせ

f:id:sushibaiken:20180422122604j:plain

あと10日ほどになりました「第7回うちな~の酒パー」です。

6/24(日)13:00から沖縄那覇の泊にあるホテル「かりゆしアーバンリゾートナハ」の6階王朝の間に当日来て受付していただければ、どなたでも参加できます。

沖縄では一番大きな酒の会になります。是非、ご興味ある方は飲み仲間を誘ってご参加くださいませ~。当日は呑み放題なので、酔っ払い具合は自己責任でお願いします(笑)

今回の参加蔵元に一部変更がありまして、「秋田 一白水成さんが急遽来られなくなってしまいましたが、代わりに「群馬 尾瀬の雪どけさんが参加していただけることになりました。

 

この会の開催にともない、6/23(土)~6/28(木)まで梅軒はお休みさせていただきます。ご理解のほどよろしくお願いいたします。

6/29(金)のランチより通常営業いたします。

 

   酒と鮓 梅軒

 

ランチの営業日の変更です

f:id:sushibaiken:20180612110426j:plain

しばらくの間、月曜・木曜はランチお休みいたします。

ランチの営業時間は

 金・土・日(祝)・火 11:30~13:30頃L.O.

よろしくお願いいたします。

写真はランチのばらちらしセット¥1500です。

 

  酒と鮓 梅軒