「日本全国食べ歩かない」第二歩 宮城県 萩の鶴/日輪田 満員御礼
先日、「日本全国食べ歩かない」の第二歩目になる「宮城県 萩の鶴/日輪田」の会が無事終了いたしました。
今回は専務の曜平くんが、フリップを使って分かりやすく蔵の歴史や酒造りを教えてくれました。やっぱり絵や写真で見ると理解しやすいですね。お客さんたちもいろいろ喰い付いて質問してましたな。少人数だからこその酒の会という感じで蔵元さんとの距離も近く、みなさんには楽しんでもらえたみたいです。
さて、今回の宮城の郷土料理は…
先付 赤貝酢の物 胡瓜 若布 生海苔 生姜酢
宮城県閖上は赤貝の一大産地であり、トップブランドです。閖上の赤貝は殻が薄く、身が厚い。同じく三陸産の若布と一緒にサッパリと酢の物に。
前菜 あざら のど黒かま 白菜 酒粕
「あざら」はメヌケのアラと白菜の古漬けを酒粕で炊いた郷土料理です。
元々はお正月に使ったメヌケの残りのアラと、年末から漬けて酸っぱくなった白菜の古漬けがもったいないということで、酒粕を入れて炊いたのが始まりだとか。
酸味があるので好き嫌いがでる料理ですが、おもしろい料理です。今回はメヌケの代わりに同じく脂のあるのど黒のカマを使いました。
吸物 お葛がけ 大根 人参 茄子 椎茸 里芋 牛蒡
豆麩 豆腐 絹鞘 三つ葉 白石温麺
東北地方に行くとよくある根菜のたくさん入った吸物です。角切りにした野菜と干椎茸の出汁がほっこりとした味。今回は名物の白石温麺も入れてます。体にやさしい吸物です。
割鮮 秋刀魚二種盛 洗葱 針生姜
秋の三陸といえば秋刀魚。そのまま刺身と軽く炙ったものと二種盛です。
去年に引き続き今年も秋刀魚は不漁です(泣)
煮物 ごろんべ鍋煮物仕立 泥鰌 大根 牛蒡 人参 絹鞘 酒粕
こちらは萩の鶴のある栗原市の郷土料理で、ドジョウを入れて酒粕で味を調えた鍋物を煮物にしました。「五郎兵衛さんが好んで食べた」ことからこの名がついたとか。牛蒡の香りがいいアクセントになってます。
珍味 海鞘と西瓜の和え物 白瓜 胡瓜
三陸といえば海鞘(ホヤ)。海のパイナップルなんて呼ばれてますが、嫌いな方も多いですね。独特の香りがありますが、あれは鮮度と下処理で変わってきます。
今回は嫌いな方でも食べやすいように、ドレッシングをかけてます。瓜の青い香りとスイカの甘みがよく合います。
御飯物 はらこ飯 紅鮭 筋子 海苔 山葵
留椀 松葉汁 仙台味噌仕立 秋刀魚摘入 大根 菘
香の物 糠漬け 白瓜 茄子
仙台駅の駅弁でも売られている「はらこ飯」。鮭の炊き込みご飯の上に筋子をのせた贅沢な親子丼です。
松葉汁とは秋刀魚のつみれと大根、菘(大根の葉)の入った味噌汁です。菘が松葉のように見えるからこの名だとか。鰯などよりも癖のない味の秋刀魚のつみれに、仙台味噌で味付けしました。
筋子は今が新物なので、皮も柔らかく美味しいです。鮭はたっぷりと入れて炊き込みました。
甘味 栗原丸餅 すんだ じゅうねクリーム
笹かま、牛タンと並んで宮城の郷土料理といえばこの「ずんだ餅」。潰した枝豆に、洋平くんが当日の朝買ってきてくれた突きたての栗原市名物の丸餅を和えてます。この丸餅めちゃくちゃ旨い!
じゅうねとは「えごま」のことです。あまりなじみがない食材ですね。焼肉屋でたまにえごまの葉は置いてるとこありますが、これはえごまの種の方。よく煎ってから、擂り潰し、生クリームをいれて口当たりをなめらかに。独特の香ばしい香りが美味しいんです。これも栗原市の名物です。
日輪田 山廃純米 / 山廃純米 雄町
曜平くんが持ってきてくれたのはこの4本。
萩の鶴純吟は爽やかな香りの酒。食前酒にもいいですね。
萩の鶴純米冷卸はこれから9月に発売されるものを、一足先に持って来てくれました。こなれたまろやかな味があり、呑み飽きしないでいいですよ。
日輪田は同じ山廃純米ですが、米違いで呑み比べを。みなさん、あーでもないこーでもないと呑み比べ楽しんでました。
第二歩目の今回も楽しい会になりました。宮城は海も山もあり、城下町として栄えただけにいろんな郷土料理があって勉強になります。
萩の鶴の曜平くん、参加くださったみなさま、ありがとうございました。
次回の「食歩会」は9/9(土)「山口県 三好」です。
追記:第四歩、第五歩の開催日と県も決まりました。まずは店頭告知しています。ブログでの告知はもう少し先になりますので、気になる方はお店までお越しくださいませ。
酒と鮓 梅軒