酒と鮓 梅軒(バイケン)

武蔵小山の鮓(すし)割烹と日本酒の店です【住所】目黒区目黒本町5-16-3☎03-5708-5542 水曜定休

「日本全国食べ歩かない」第14歩【福井県 早瀬浦】其の壱

 

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2週連続で「食べ歩かない」の会でした。今回は福井県 早瀬浦」です。

福井県美浜町にある早瀬浦を醸す三宅彦右衛門酒造さんは三方五湖という湖に囲まれた漁師町にある酒蔵です。のどかで風光明媚な場所にあります。

東京から行くとなると、新幹線で米原まで出て特急で敦賀まで行き、そこからローカル線に乗って行くのでかなり時間がかかります(汗)

そんな遠方から蔵の跡継ぎの三宅くんに来てもらいました。

 


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今回のラインナップは早瀬浦特別純米・夜長月、特別純米・涼み酒、山廃純米、純米の4種類にスペシャルの1本。漁師町の酒らしくどっしりとした味とキレのある呑みごたえのある酒です。

 


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先付 永平寺胡麻豆腐  山葵 旨出汁

福井の見どころのひとつでもある曹洞宗の本山の永平寺。その精進料理の中のひとつでもある胡麻豆腐が有名です。しっかり味の胡麻豆腐には鰹節のきいた出汁と山葵で。

胡麻豆腐は豆腐と名がつくものの、大豆を使っているわけではありません。煎った胡麻を擂り潰し、水を入れ漉します。それに葛粉を溶かし入れ、火にかけて練り上げて型に入れ冷やし固めたものです。非常に時間と手間がかかる料理です。

 


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前菜 鯖なれ鮓 鯖へしこ  大根

若狭から京都までの道のりは新鮮な焼鯖を運ぶ大事な街道で鯖街道と呼ばれていました。その頃から若狭の鯖は有名でした。そんな中、保存食としてできたのがこの鯖のへしこです。鯖を塩漬けにしたあと、糠床につけ半年~1年ほど熟成させた珍味です。

かなりしょっぱい味ですが薄くスライスしてそのまま食べたり、軽く炙ったものをほぐしお茶漬けにするのが一般的です。香ばしい味わいは日本酒のアテに最高です。

鯖のなれ鮓はこのへしこを使いつくります。へしこを塩抜きしたあと麹につけこみ10~20日くらい熟成させたものです。麹の甘い香りと熟成された糠の香りが美味しいのですが、乳酸発酵なので好き嫌いはあるかと。

 


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汁物 越前蕎麦  辛味大根 洗葱 鰹節

福井で蕎麦といえばこのスタイル。ぶっかけのおろし蕎麦です。冬でもこれが定番です。シンプルでいて飽きのこない味です。今回は辛味大根と普通の大根をブレンドして、ほどほどの辛味にしました。

 


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割鮮 小鯛笹漬  山葵

福井のお土産ものの定番のひとつがこの小鯛の笹漬です。

今回はしっかりと酢漬けにしているお土産物とは一味変えて、サッと酢〆して笹漬にしました。笹のほのかな青い香りがいいですね。

 

其の弐へ続く…

 

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