内海の魚
今日は内海(うちうみ)の魚の話。(↑は本日のウチの内海の魚たち)
河岸では「この魚はどこの?」なんて聞くと「内海だよ」と返ってくることがあります。内海=内湾のことです。代表的なのは東京湾、相模湾、駿河湾、若狭湾、富山湾、島原湾、大村湾などなど…。共通して言えることは内海は穏やかで河川の流れ込みがあるということ。
船で釣りなどに出ると内海は波が穏やかでも、外海に出たら急に荒れたなんてことがあります。
そして河川の流れ込みがあるということはプランクトンなどの小魚たちへの餌が豊富だということ。
海が穏やかでプランクトンや小魚たちが豊富にいれば、必然的にそれを食べる魚の数も増えます。要は、いろんな意味で内海はエサが豊富なのです。エサが豊富だと、魚も肥えるので美味しい魚が獲れます=内海の魚は美味しいものが多い(すべてとは一概には言えませんが)
僕、個人の感想ですが中層~底層の魚、ヒラメや真鯛などは内海物のが外海物よりも脂ものって美味しいです。特にエサが豊富なところで育った鯛は顔つきが優しいとよく言います。ガツガツしてないからでしょうか?そういう顔の鯛は決まって美味しいのも事実です。
鯛と言えば明石が有名ですが、あそこも湾とは呼びませんが瀬戸内海の穏やかなエサの豊富な海だからこそ、あの鯛がいるのです。
今後魚を食べるときに産地が書いてあったら、どんな海で育って獲れたのかを思いながら食べるのもまたひとつ楽しいかもしれません。
酒と鮓 梅軒